これから中古車を購入しようと考えている方にとって、その車両にイモビライザーが搭載されているかどうかを確認することは、後の維持費や安全性に関わる非常に重要なポイントです。特に10年から15年ほど前のモデルを探している場合、同じ車種であってもグレードやオプション設定によってイモビライザーの有無が分かれていることが多々あります。まず、なぜイモビライザーの有無を気にする必要があるのかというと、最大の理由は盗難保険の等級や加入条件に影響するからです。多くの保険会社では、イモビライザー搭載車に対して保険料の割引制度を設けています。これは、未搭載車に比べて盗難リスクが格段に低いと客観的に評価されているためです。また、そもそもイモビライザーがない車は盗難被害に遭いやすく、最近では海外への不正輸出を目的とした窃盗団に狙われる可能性も否定できません。中古車販売店で実車を確認する際の判別方法としては、メーターパネル周辺を確認するのが最も確実です。エンジンを切った状態で、赤い鍵のマークやセキュリティという文字が点滅していれば、イモビライザーが作動している証拠です。また、鍵の形状を確認することも一つの目安になります。持ち手部分が厚みのあるプラスチックで覆われている場合、その中にチップが埋め込まれている可能性が高いです。ただし、単なるリモコンキーと混同しないよう注意が必要です。リモコンでドアを開け閉めできることと、イモビライザーでエンジン始動を制限することは全く別の機能だからです。さらに、中古車ならではの注意点として、スペアキーの有無を必ず確認してください。イモビライザー搭載車の場合、スペアキーを後から作成するにはディーラーでの登録作業が必要になり、1本あたり1万円から3万円程度の費用がかかるのが一般的です。もし購入時にメインキー1本しかない状態であれば、それを交渉の材料にするか、納車までにスペアを作成してもらうよう依頼するのが賢明です。万が一、唯一の鍵を失くしてしまった場合、全紛失からの復旧には10万円以上の費用と数週間の時間がかかることもあります。また、格安の中古車の中には、以前のオーナーが社外品のエンジンスターターを取り付けるために、イモビライザーのチップを車内側に固定して機能を無効化しているケースも稀に存在します。これでは本来の防犯性能が発揮されません。信頼できる販売店であれば、こうした電子的な装備の状態についても詳細に説明してくれるはずです。見た目の綺麗さや走行距離だけでなく、こうしたセキュリティ装備の充実度を確認することが、結果として長く安心して乗れる一台に出会うための近道となります。
中古車選びで確認したいイモビライザーの有無と注意点